中国の本ばかり買ってる(驚)
先日ブ西新井にて。
「訓読みの話」笹原宏之
「中国思想を考える」金谷治
以上108円。
「本を愛しなさい」長田弘 1,660円
極美品であったのでおもいきって購入。いつかは手に入れたいと願っていた。
読んだのは何年も前だが、ヴャージニアウルフのくだりとか折にふれふと頭をかすめることが多かった。
そして以下、大塚ブにて。
「マーチ博士の四人の息子」ブリジット・オベール
「タイタンの幼女」カート・ヴォネガット・ジュニア
※どちらもハヤカワ文庫、カバーは和田誠。
「中国の神さま 神仙人気者列伝」二階堂善弘
「世界傑作推理12選&ONE」エラリー・クイーン編
以上108円。
「ニーチェ・セレクション」渡邊二郎編 410円
ニーチェとみると買わずにおられない、この衝動は何なのか。しかも一冊としてまともに読んだことがないのに。なにか此の先のわが人生にとってかけがえのない言葉が書かれてでもいるのだろうか。どうしても素通りできないなにかが。。
著者傘寿記念の出版という。名前はおりおり目にしていたかと思うが読んだことはあったかどうか。ひとえに「枡形本」というらしい形態と、原価4800円(!)というお得感にひかれての購入であったといえよう。
巻頭には夷斎石川淳の、直筆原稿のコピーが掲げてあり(ただし著者の別著への推薦の辞)、また金田一京助への学恩を述した一文も。
「職業としての小説家」村上春樹 510円
それをいうなら村上春樹だって一冊としてまともに読んじゃいない。ただこの本を手に取った理由は割合はっきりしていて、小野正嗣の『歓待する文学』で紹介されていたからであろう。翻訳調の文体、というのは私のような非-「ハルキスト」(あらためて、自称としてものすごく恥ずかしい響き)にとってもいわば一般常識として浸透していることだが、その発生の現場について作者みずからが語るとあっては興味を持たざるをえない。
しかしそれ以上に重要なのは、村上が「小説家になった」瞬間を巡るこの挿話であり神話。
「そのときの感覚を、僕はまだはっきり覚えています。それは空から何かがひらひらとゆっくり落ちてきて、それを両手でうまく受け止められたような気分でした。どうしてそれがたまたま僕の手のひらに落ちてきたのか、そのわけはよくわかりません。そのときもわからなかったし、今でもわかりません。しかし理由はともあれ、とにかくそれが起こったのです。それは、なんといえばいいいのか、ひとつの啓示のような出来事でした。」
誇張はあろうが、詩神の降臨のまさにその瞬間を描出した一文として、記憶にとどめられていい。古今の芸術家がそれぞれのことばで記録してきた特別な体験について、現代の日本の文学を代表する作家が他ならぬ自分自身の体験として記述したものである。
それにしても、この既視感はどうだろう。時代や言葉のちがいをこえて、どうやら共通するものがあるらしい。この共通性/普遍性は、はたして体験そのものの真実性を裏付けているものなのか否か。村上自身、epiphanyという単語を使って説明しているとのことで、年来神秘体験について考えてばかりいる私にとっても非常に興味ふかい。
さて以下CD。
「CLOSE TO YOU」みちしたの音楽
「JAZZ FOR SUMMER DAYS」V.A.
「KEN BURNS JAZZ~ELLA FITZGERALD」
以上280円。
「WARNER ARCHIVES~ANTONIO CARLOS JOBIM:COMPOSER」
「JAZZ THE NEW CHAPTER」
以上500円。